捕物出役の長十手...
町方同心は、真鍮製銀流し十手という警察手帳を兼ねた十手を持っています。
これは、懐に入れて携帯します。
しかし、この十手は30センチ未満の、確か28センチほどしかありません。
そのため、捕物出役時は奉行所に備え付けの長い十手、一般的に言うと『打ち払い十手』と呼ばれる長い十手を使用します。
これがその十手です。
捕物出役の長十手
(とりもの でやく の ながじって)
捕物の第一線で闘うのは町方同心で、捕物出役となれば鎖着込み、股引半切れ胴衣、白鉢巻に白襷(たすき)を着て、腰には刃引きの長脇差と佩用実践用の長十手を佩用し、使用する。
捕物出役用十手は鍛鉄製で、六角形棒身に握柄鮫皮巻き、長さ63㌢で、紐12㌢輪紐、房17㌢の錆朱色の一本房を付けた、重く太い長い十手である。
この文から分かるように、町方は生捕りを基本とします。
また、捕物の際には、捕物が無事に済むようにとの願掛け、魔除けの意味を持つ『破邪顕正の構え』を行います。
時代劇ではNET 1974年版『右門捕物帖』、中村梅之助さんの『伝七捕物帳』で、それを確認することができます。
時代劇における『破邪顕正の構え』#破邪顕正の構え#伝七捕物帳#右門捕物帖#十手 #十手術 pic.twitter.com/dsjwQWfpBk
— 近江屋の御隠居@宣伝用&ドール用 (@oumiya_goinkyo) 2022年7月29日
最近の作品では『大岡越前6』は、捕物用打ち払い十手を確認することができます。
今回、私は4年前に作った十手を基に、この打ち払い十手を作ってみました。
全面アルミテープで、握柄の鮫皮も本物の鮫皮です。
いやー、作りの甘さが目立ってしまいます。
アルミテープは、綺麗に貼るのが難しいです。
鮫皮は、竹光を分解して用意しました。
お湯に浸ければ直ぐにふやけるので、扱いは容易でした。
鮫皮は継ぎ目を誤魔化すため、油性マジックで塗ったのちに紙やすりで表面を出し、クリアースプレーで仕上げました。
太刀もぎの鈎も矩形の穴を開け、そこに差し込む形で固定しまいた。
今までの接着より、おそらく付け根の強度は上がっています。
おそらく、今回製作した十手は60㌢弱です。
長い十手はアルミテープ貼りも結構大変で、2、3回貼り直しています
鮫皮は、思ったより扱いやすかったので、また鮫皮を使った十手を作りたいですね。
最後に...ここに画像は、ようやく機種変しましたので、iPhone13プロを使って撮影しました。
やはり、新型だけあり画像が綺麗な気がします。