江戸の旋風シリーズにおける『真鍮製銀流し十手』について
自分は『同心部屋御用帳 江戸の旋風シリーズ(江戸の渦潮、江戸の激斗、江戸の朝焼け含む)』で、最近も頻繁にツイートしている同心十手を知りました。
初見では、なんだかよく分からなかったですが、2017~2018年のどこかで、その十手は『真鍮製銀流し十手』であることを知りました。
今回は、そのきっかけとなった江戸の旋風シリーズの真鍮製銀流し十手についてです。
◉項目
1.江戸の旋風同心十手の特徴
- 棒身、太刀もぎの鈎
- 握柄(手の内)
2.同プロップか?
こうですかねぇ。
1.江戸の旋風同心十手の特徴
何回も記事やツイートしている、真鍮製銀流し十手です。
棒身は銀鍍金、握柄は金鍍金、鈎はものによって変わります。
同心十手には朱房紐、与力十手には紫房紐という感じで分けられています。
実際は与力だから紫房紐じゃ無いですが、世間的にはそういう印象なので、そうなっていますね。
全長はまちまちで、基本は30㌢未満(おそらく28㌢程度)なのですが、若手同心の十手は35㌢ほどあるように見えます。
これは、殺陣のやりやすさとかによるのですかね?
江戸の旋風は、同心十手で殺陣を行うことが多いですから...(実際は右門捕物帖のように、捕物出役姿になりますよ)。
◉棒身、太刀もぎの鈎
棒身は先細りで円形、銀鍍金がされていると思われます。
太刀もぎの鈎は、湾曲しているもの(ひょっとこ鈎?)と直角のものと2種類あり、棒身と同じ銀鍍金されているもの、握柄と同じ金鍍金されているものと2種類あります。
こう見ると、直角のものは銀鍍金、湾曲(というより丸みがある)ものは金鍍金されているように見えますね。
太刀もぎの鈎は、付け根に一重の菊座金を設け、補強されています。
これは、実際に行われる鈎付け根強度増加方法です。
上画像の関東取締出役(通称:八州廻り)の鍛鉄製銀流し十手にも施されており、この十手は鈎反対側にも菊座金があります。
◉握柄(手の内)
握柄は金鍍金がされており、江戸の旋風〜Ⅲくらいまでは片側に、江戸の渦潮〜新江戸の旋風では人によっては両側に、個人の定紋があります。
探したのですが、人によって紋様が異なるかまでは不明です。
唐草彫りなどはなく、緒付環もただ作られているだけで水平回転環ではありません。
ただ、緒付環付け根は、なぜか打たれたように広がっています。
それっぽくしているのか、何故か、意図は不明です。
2.同プロップか?
大岡越前6、これの同心十手が同プロップに見えます。
Twitterで何回かツイートしても、誰からも何も無いので不明ですが、江戸の旋風の小道具が関東にあった高津商会さんらしく、京都の高津商会さんと同じようです。
そのため、関東であまり時代劇を撮影しなくなったので、京都の高津商会さんが纏めて保管しているのなら、江戸の旋風シリーズと同じ同心十手が登場するのは納得です。
大岡越前6で、第1話のような大捕物があれば、もう少しヒントが出てくると思います。
第1話に登場した捕物用長十手(打ち払い十手)の鈎付け根に、白っぽい1筋がありました。
おそらく、江戸の旋風・勘弁の勘八、江戸の渦潮・辰蔵が使う刃鈎の藤巻十手と同じだと思います(藤の巻き方ゆえに、鈎付け根にも藤が巻かれている)。
江戸シリーズ:辰蔵&勘八の十手の謎 - 近江屋の御隠居の日録
大岡越前6の長十手がこれかどうか不明なので、判断できるくらいの画像が欲しいです。
但し、誰の同心が長十手かは分からないです。
八丁堀の七人では、仏田八兵衛が持っている長十手が藤巻十手ですので、おそらく村上源次郎が持つ長十手が、藤巻だと思われます。
町方与力同心の真鍮製銀流し十手は好きですが、ここ数日、集中して画像収集したため、何だか疲れました。
多分刃鈎の藤巻十手も含め、100枚近く集めたと思います。
いやー、資料を集めるって、やはり大変ですね。
どの回か忘れましたが、江戸の旋風第1シリーズで、千秋城之介の腰のアップ時に十手握柄の定紋が、はっきり確認できるシーンがあったと思います。
その回を、早く思い出したいです。