初製作・関西町奉行所の同心十手
前記事の『 なえし(棒十手)』ついでに、関西町奉行所同心十手も作りました。
関西町奉行所の十手
しかし、なんか違うんですよね。
先ず、これがその『 関西町奉行所同心十手 』です。
全長約35糎、定寸より短いです。
『同心十手』と明記したのは、『関西与力十手』は全長が30糎以内で、『関西同心十手』は全長が36〜46糎程のため、同心十手に該当するからです。
関西の、主に京都同心十手な感じにしようと思ったため、短めに作り華奢な感じを出そうとしました。
握柄には凧糸を使い、ニスで塗った上から赤い塗料を塗り、クリアーで仕上げました。
『関西の十手』なので鮫皮が良かったのですが、鮫皮は手元に無いため、凧糸を使いました。
紐付環は、関西の十手はこの様な『貫通穴』になっているタイプが多いため、その様に致しました。
先端には菊型鋲をつけて、上品な雰囲気が出る様にしました。
名和先生が『 鳩目入り紐通り穴 』と表記していたものを参考に、製作しました。
このタイプは、関西太鼓胴鈎十手でもスタンダードな紐付環の様です。
関西の十手の特徴は、握柄が先細りで、紐付環が貫通穴で、鈎がある場合は太鼓胴鈎になっているところです。
そのため、十手は大きく2種類あり、1つは『鍔十手』、もう1つが『太鼓胴鈎の十手』です。
今回は、主に貫通穴の紐付環と太鼓胴鈎を作ろうとしました。
どこに違和感があるかというと、やはり『 太鼓胴鈎 』です。
....、いや、何が変なのかは分かっています。
太鼓胴鈎は、鈎が鍛接されている部分が最大外径になっているのですが、私が作ったものは、そこが最大外径になっていません。
これには理由があり、太鼓胴鈎は上下を菊座でかしめるため、私は凧糸を使い菊座を表現しようとしました。
それで凧糸を貼り付けたら、こうなったんです。
また、握柄が先細りでないところも、違和感の原因です。
今回も握柄には塩ビ管を使いまして、先細りの案は無かったので、元々先細りにする予定はありませんでした。
そのため、なんか違うという事になりました。
ヤフオクで、物凄く素晴らしい『 関西町奉行所の十手 』が、出品されていますね(2022/12/04が期限)。
ヤフオク! - 十手 時代物 鉄製 鮫革柄 鉤付 全長約32cm 捕り...
多分本物...。
これは非常に貴重な十手袋まで付属しているため、自分は先ず落札できません。
なので、今回は十手袋を作りました。
しばらくは、自作十手で済ませます。