中村主水の十手について
今回は、中村主水の歴代十手についてです。
中村主水の十手は、十手本体だと三種類あります。十手一本に対する使用期間は、仕置人~仕留人、仕留人~仕置屋、仕業人~仕事人2009です(推測含みます)。
まずは一本目の十手です。
一本目(仕置人~仕留人)の十手は、よく時代劇に登場するシンプルな十手です。全長は400mm程だと思われます。
この時は、製作陣が中村主水が人気キャラクターになるとは思っていなかったので、周りと同じ普通の十手を持たせたのだと思います。
この十手は意外と使われている印象があり、必殺仕置人第10話「ぬの地ぬす人ぬれば色」では大奥の侍5人を制するときに使用していました。また中村主水は、助け人走る第12話「同心大疑惑」では十手の紐を使って相手の盗賊を制したことがあります。
↑相手の首に十手の紐を絡めて倒しています。
この、そこそこ長さのある十手をこのように使うのは珍しいと思います。
さらに 同話で、中山文十郎の刀を受けるときにこの十手を使用しました。この時、中村主水は十手を逆手持ちしています。
脇差の逆手持ちも良いですが、十手の逆手持ちも様になっていますね。
次は二本目の十手です。
二本目(仕留人~仕置屋)の十手は、2回程記事にして紹介した八州番太十手こと楠流十手です。
shumi-sonota-you.hatenablog.com
shumi-sonota-you.hatenablog.com
前にも記載しましたが、この十手自体は必殺仕置人第11話「流刑のかげに仕掛けあり」の鬼の岩蔵や、
助け人走る第20話「邪恋大迷惑」の音羽の萬蔵が使用しています。
中村主水はこの十手を、裏稼業では暗闇仕留人で駕籠かきを殴り掘割に落とすときに使用しています。
やはりこの十手は、周りの同心たちと差別化を図るために持たせたのだと思います。これを常用するようになったのは中村主水が主人公に昇格した必殺仕置屋稼業からですので、そのような気がします。
しかし、中村主水は必殺仕置屋稼業第1話「一筆啓上地獄が見えた」で南町奉行所から一本目の十手(のようなもの)を授かっていますので、それを持たないのが不思議です。
最後に三本目の十手です。
三本目の十手(仕業人~仕事人2009)は、この藤巻黒十手です。これも全長は400mm程だと思います。
必殺仕業人∼必殺商売人までは推測ですが、必殺仕事人以降は毎シリーズ使用していました。これ以降十手は変化しないのですが、緒付環につけているものはシリーズによって異なります。
必殺仕業人では、赤い紐に木札を付けたものを緒付環につけています。
必殺仕事人~必殺仕事人Ⅴ旋風編、必殺仕事人・激突!、必殺仕事人2009では「中村」と書かれた木札を付けています。
資料が雑誌なのはすいません。
いつも金欠な中村主水が銭を十手につけるとは。
後期必殺はあまりしっかり見ていないため記憶にない部分がありますが、上二つの十手と違い裏稼業での使用例が少ない印象があります(使用期間が長いのもあるかもしれないです)。裏稼業での使用例ですと、必殺仕事人Ⅴ激闘編第17話「江戸の空にハレー彗星が飛ぶ」で悪人のSAAの銃口を塞ぐときに使用しています。
あとは必殺SP主水第七騎兵隊と戦う大利根ウエスタン月夜で、ラス立ち時に平手造酒の刀を左腕に忍ばせていた十手で受けていました。他にも、必殺仕事人Ⅴ風雲竜虎編第3話「返り討ち悲話」で相手の偽同心の集中を十手に向けるためにこの十手を使用していました。
追記(2021年12月27日)
新たに発見があったので、この前制作した記事のリンクを貼っておきます。
上リンクの記事で、中村主水の十手については一度終了します。