よく見る『鍔付き鈎付き十手』について
これは、おそらく東京の高津商会様にあったと思われる劇中プロップ十手についてです(EDクレジットには『高津映画装飾』と表記)。
初代松本白鸚さんの『鬼平犯科帳』、丹波哲郎さんの『鬼平犯科帳'75』、『大江戸捜査網第3シリーズ』、『破れ奉行』、『江戸の激斗』などに登場する『鍔付き鈎付き十手』、これをちゃんと見ている人は少ないと思います。
今回は、それを記事にいたします。
『鍔付き鈎付き十手』
これはこちらです。
先ず、特徴を記述致します。
- 全長40糎程、定寸十手である
- 棒身は六角形と思われる
- 太刀もぎの鈎は縦型直角で、立ち上がりより横手が幅広く作られている
- 鍔は、小さいものが付いている
- 握柄は木製で紡錘形、縁金柄頭は彫金がないシンプルなもの
- 紐付環は猪目形と思われ、水平回転環か不明
- 房紐は棒結びしたものが付いている(基本的に朱色)
です。
これ、画像が荒くて判断が難しいです。
また、鬼平犯科帳でも十手のアップがあまり無いため、十手が写っているシーンを探すのも大変です。
このタイプの十手は、握柄の木材が茶色のものと、白っぽいものと2つあるようです。
おそらく、この握柄のみ異なるのだと思います。
上記の十手だけかと思いましたが、もう1種ありました。
それがこちらです。
これは『鬼平犯科帳'75』の火付盗賊改長官・長谷川平蔵や酒井祐助が、『破れ奉行』第22話の火付盗賊改・神谷主水助が持っている十手です。
特徴は、以下の通りです。
- 全長45〜50糎程、前述の十手よりも長く作られている
- 棒身は六角系、鈎の付け根付近が太く、先端より一段高くなっている
- 太刀もぎの鈎は縦型直角、立ち上がりより横手が幅広く作られている
- 鍔は、小さいものが付いている
- 握柄は木製、縁金柄頭は彫金がないシンプルなもの
- 紐付環は楕円形と思われ、これも水平回転などかは不明
- 房紐は棒結びで、作品によって色が異なる(基本的に朱色)
です。
この十手は、萬屋錦之介さんの『鬼平犯科帳』で、少し手を加えられます。
金色の小鍔が付きます。
また、棒身も磨かれたような気がします。
1000字程度で収まるとは、思いませんでした。
この様な十手は何回も記事にしているので、特徴を書くぐらいしか無いですね。
...やっぱり、ちゃんと書くならブログですわ。