十手握柄の『 握り心地 』のための工夫か
本日ヤフオクに、本歌と見られる良い十手が出品されました。
ヤフオク! - 十手 Y227page.auctions.yahoo.co.jp
これはおそらく地方同心あたりか、権力のある目明かしの大親分が持った十手だと思います。
この十手と以前購入した目明かし十手によって、なめし革を巻く際の工夫が分かりました。
その工夫は、この様なものです。
1. 十手握柄の地金に麻糸を巻く
2. 和紙を貼る
3. なめし革を巻く
というものです。
上のリンクの十手も、同じ様に作られている様ですし、私が購入した『 柄巻きのある目明かし十手 』もその様にして革が巻かれておりました。
※...革の状態が悪かったのか、手に革が付くのが気になったため、革は取ってしまいました。
私のものは、麻糸が二重に巻かれております。
これは、なめし革を巻いたあと、握柄が紡錘形になる様な工夫と思われます。
上級捕吏の十手の場合、握柄の鮫皮を巻くという方法が多いです。
その場合、握柄の形状は棒身先端に向かって先細り、先太り、紡錘形など様々です。
この場合、鮫皮の下に置く木材の形状によって、握柄の形状が変わってきます。
この柄巻きのある目明かし十手、なかなかに面白い十手です。
以前も書きましたが、紐付環台座の軸穴を利用して、まじないのための星紋(この十手は十曜紋)が施されております。
リンク
リンク
リンク