悪くはない...ただ、『 贋作 』だろう
あ"あ"あ"あ"あ"....(断末魔)。
1月末の骨董市で、あの時は買えなかったためザッと見て目を付け、2月末の骨董市でそれを買ったのですが、多分そう言うことです。
まず、こちらです。
- 全長:42.5糎、定寸十手
- 棒身:30.5糎、八角形
- 太刀もぎ鈎:7.5×2糎、直角平型で、先に向かって薄くなっている
- 握柄:10糎、上下に新五製の菊座有、鮫皮巻き
- 紐付環:鉄製で正円形の水平回転環
棒身の地金は鉄製だが、ピカールで磨いたところかなり錆が落ち、金色に輝くものがある為、表面に真鍮鍍金を施したと思われます。
先細りでも先太りでもなく、真っ直ぐ八角形に伸びています。
真鍮で包まれていた為、今までの鉄製十手より錆が取れやすいのだと思います。
太刀もぎ鈎も、棒身同様に真鍮鍍金と思われるものがあり、付け根は表面以上に金色が濃く残っています。
また、鈎付け根はボヤッとした造りになっております。
これは有識者に見ていただいたところ、ロウ付けの様です。
色的に、金ロウ付けされたと思われます。
矩形の穴を開け、そこに鈎脚を入れてロウ付けしたと思われます。
握柄は上下に真鍮製の菊座があり、鮫皮は漆塗りがされたと見られ、こちらも棒身同様、真っ直ぐ伸びています。
また、鮫皮の合わせ目は鈎を置いた面にあると見られます。
紐付環は鉄製で、正円形の水平回転環です。
ただ、合わせ目が不明で、もしかすると、紐付環軸の位置にある割れ目の様なものが、合わせ目かもしれません。
これは、記事タイトルにもある様に...。
『 贋 作 』
だと思われます。
全体の造り、それも真っ直ぐ綺麗に伸びているのが気になります。
また、有識者曰く「菊座が雑」、私が昨年購入した贋作十手と似た造りで、真鍮製の座金をただ刻んだ様な菊座です。
また、鈎をかしめ付けたのではなく、有識者曰く「ロウ付けした」という事も気になります。
私は知識も経験も少ない為、なんとも言えませんが、本歌にロウ付けはないと思います。
かしめ、鍛接、焼きばめが主な鈎の接続方法なので、『 ロウ付け 』は使われてない様に思います。
まあ、しょうがないですね。
それでも、まだ掟に近い造りですので、3万の贋物よりはマシに思えます。