新五捕物帳:駒形の新五の十手について
これは、私が感じている疑問です。
『新五捕物帳』、この時代劇において、目明かし(岡っ引き)・駒形の新五が使う十手が、よく分かっていません。
なので、記事にいたします。
先ず、目明かし又は岡っ引きである『駒形の新五』...。
目明かし物時代劇なら、十手がよく映るだろ!!!
...と思われるかもしれないです。
それだったら記事にしませんよ!
まあ(DVDレコーダーの都合で)数話しか見ていないからあれですが、そこらにある目明かし、岡っ引き物時代劇と全っ然違うから、十手を探すのも大変なんですよ。
『新五捕物帳』も、前記事の『同心暁蘭之介』同様、杉良太郎さんがめちゃくちゃ拘って作られた時代劇です。
とりあえず、自分が分かる限りで特徴を記します。
- 全長は36〜37糎程、定寸十手か定寸無いくらいの長さ
- 棒身は円形か、多角形
- 鈎は縦型矩形、平たく作られている
- 緒付環は不明
です。
江戸の目明かしらしく、小ぶりな十手を持っていますね。
↑目明かし十手
『新五捕物帳』の駒形の新五は、江戸の目明かし(岡っ引き)の実像に近い姿をしています。
そのため、捕物時はだいたい体術を使い、他捕物時代劇の様に『十手で立ち回る』という事が、少ないです。
目明かしは奉行所非公認の存在だが、十手の所持は黙認されていたようで、十手と捕縄、目潰しの砂は江戸の目明かし必携品のようでした。
その江戸の目明かしは手捕り(素手で捕らえること)を得意がり、「おいらは、野暮な十手で懐中を、突っ張らしちゃあいねぇ。」と、目潰しの砂だけで、手捕りにしたものだという人もいるようです。
したがって、駒形の新五のように、体術で相手を叩きのめした後に捕縄で捕縛する事は、あったかもしれません。
やたら十手を使わない、目立つところに十手を差さないのは、江戸の目明かしの実像に近いです。
江戸の目明かしは、十手に房をつける事は許されていないです。
しかし、手貫紐を付ける事は許されていました。
そのため、十手握柄に捕縄を巻き、余った分を房状に結んだりします。
駒形の新五は、画像によって十手緒付環に何も付いていなかったり、分銅付き捕縄を付けている場合があります。
これは、江戸の目明かしとして近い姿をしていると思われます。
捕縄は棒結びが施されておりますが、緒付環に近い方で纏められているのは、房のような外観を意識しているからだと思います。
若干タイトル詐欺になってしまい、申し訳ありません。
新五捕物帳、ベストフィールドが全話ソフト化という事もあり、スポットが当たりつつありますね。
これを機に、もっと多くの人に十手に興味を持った頂きたいです。