骨董市にて
4月24日(日)、骨董市に行きましてね。
この『静岡護国神社』で開催された、骨董市にです。
骨董市自体は人生で4回目で、初めて行ったのは、小田原城で開催されていた骨董市です。
そこでは、矢立と平打ち簪を購入しました。
今回も、昨日の骨董市で購入したものがありますので、記事にいたします。
今回の骨董市で購入したものは、こちらです。
- 羅宇煙管
- 鮫皮十手
です。
◉羅宇煙管
見て分かる通り、吸い口も雁首も真鍮製です。
雁首はかしめられていて取れないですが、吸い口は取れました。
状態は悪いですが、植物製の羅宇があります。
雁首は打痕が多くあり、若干火皿も歪んでおります。
雁首吸い口両方に、彫金が施されております。
雁首は竹のみ、吸い口には竹と虎の彫り物があります。
虎は、目のみ別部品で施されており、キラキラ輝いて美しいです。
何処となく、山月記の虎になった李徴を彷彿とさせます。
飾ってみる分には良いですが、雁首の打痕の通りちゃんと使われていた煙管なので、煙草臭がしっかり残っています(^^;;
◉鮫皮十手
↑朱色の房紐は後付けです。
買った時は全体的にくすんでいたり、錆がありましたので、ピカールなどで磨いてあります。
全長36cm、握柄の鮫皮や上下の金具が美しいです。
先に言っておきます。
これは贋作の可能性が高いです。
以下の特徴から、贋作の可能性大と判断しました。
- 太刀もぎの鈎をかしめている金具、下穴形状
- 鈎幅の狭さ
- 握柄上下の縁金の材料違い
- 握柄が鮫皮であること
- 緒付環(紐付環)の形状
です。
⚫︎1について
鈎などをかしめる金具は、菊の形をした『菊座』というものが使われます。
それが使われているものが多いため、木瓜の様な形をした金具を使うのは、不思議です。
また、下穴は矩形の穴を開けるのですが、この十手は見た感じでは、楕円形の穴が開いています。
なんとも言えませんが、ちょっと微妙なところです。
⚫︎2について
実践向きの十手であれば、もう少し広く鈎幅を取らななければ、戦闘中に十手で刃物を抑えるのが難しくなると思います。
このギリギリ刀身が入る程の幅では、余程手練れでないと、使いこなせないと思います。
⚫︎3、4について
名和弓雄先生の書籍では、鮫皮の握柄の十手は、握柄上下の金具の材料が同じで、上下同じ彫刻がされているとありました。
これは上側が真鍮、下側が素銅の様なもので造られています。
ネット上では鮫皮の握柄の十手自体を批判している方もおり、今回のものは贋作になると思います。
⚫︎5について
緒付環は水平回転環なのですが、緒付環の作り方的に、緒付環が回転するだけで、紐が掛かる細い環の部分は動かないです。
そのため、これは後世に造られたものと思われます。
磨いただけあり、ピカピカですね。
ではなぜ購入したのか。
それは、「鮫皮の十手に興味があったから」です。
ただ鮫皮なら良いのではのなく、パッと見で分かる通り、これは鋳鉄製十手ではありません。
★鋳鉄製の十手は贋作十手です。
しかも、握柄があって先太りの十手です。
本物かどうかというのを気にすると...༼⍨༽...ですが、コレクション的には全く問題はありません。
それに、十手を作る上での参考にもなりますから、良い物が買えたと思います。
骨董市で十手を買ったのは初めてです。
上では贋作だのなんだの書いておりますが、買ったことに後悔は無く、良い十手が手に入ったと思っています。
今は、気分で朱色の房紐をつけ、刀袋を詰めた専用の十手袋にしまったりして、楽しんでおります。
鉄製十手なのでズッシリと重く、小ぶりですが握りごたえがあります。